嫌煙家が喜びそうな話題が飛び込んできました。
アメリカはイリノイ州で、ついに電子タバコ起因による死亡者が出てしまいました。
【参考】Illinois Resident Experiencing Respiratory Illness After Vaping Dies | IDPH
これを発表したイリノイ州公衆衛生局(IDPH)によれば、呼吸器障害の件数も倍増しているとの内容で、これを機に、さらに規制に拍車がかかるかもしれません。
本日は、禁煙→喫煙を再開→禁煙を経て、一度禁煙をやめて電子タバコ(加熱式タバコ)を利用してみた際、改めて感じたニコチン依存について語っていきたいと思います。
【本記事のポイント解説】
- 電子タバコの危険性
- 禁煙者が喫煙再開するとどうなるか
- 結局依存は心の問題
電子タバコは死亡者が出るほど危険なのか
日本でダントツのシェアを持つアメリカ発祥のiQOSは、本土では長い間販売が許可されていなかったのは有名な話です(ニコチンリキッドが扱えるので販売する必要もなかったとも言えますがw)。
その代わりと言ってはなんですが、日本は、テストマーケティング市場として最適だったという背景もあります。
電子タバコの危険性について論ずるにあたり、このように日本とアメリカでは、全く土壌が異なるため、アメリカがこうだから日本もこうとは決してなりません。
とは言え、先進国はじめ、世は禁煙ブーム。
全廃とまでは行かないまでも、国は違えど、紙巻きたばこは今後淘汰されていくことが予想されます。
電子タバコの危険性は、下記記事でも紹介した通り、現状は“未知数”な部分が多く、少なくとも吸っていない人よりは害があるのは確かで、吸わないに越したことはない、程度の認識でいいと思います。
【関連】電子たばこや加熱式たばこは安全性について|有害か無害かよりも吸う人によるマナーが重要 - Smoking Kills
またアメリカは、喫煙ガラパゴス大国の日本より、ずっと前からニコチン(たばこ)に対する規制が厳しいという話も以前紹介しました。※世界的に日本は喫煙者が多い禁煙後進国
【関連】電子タバコの販売も規制対象?どうなる加熱式たばことベイプの行く末についての考察 - Smoking Kills
現在のアメリカでは、安くてスタイリッシュでメンテの必要がなく、高濃度のニコチンやTHCを含んだPOD型VAPEが主流。
若者の間で人気となり、実はこれがちょっとした社会問題にもなっています。
電子たばこの害≒加熱式たばこの害(イコールではない)
公衆衛生局の発表のなかでまず注意したいのは、そもそも論として、ここでいう電子タバコは、先に解説した通り、VAPEのことを指しています(主にJUULなどのPOD型ベイプ)。
日本国内で3割以上のシェアを持つ加熱式たばことは、少し様相が異なります。
電子たばこと加熱式たばこの違いは、簡単にいうと下記の通りです。
- 電子タバコ:リキッドを加熱して水蒸気(ベイパー)を吸う
- 加熱式タバコ:たばこ葉が入ったスティックを直接高温で熱し、発生する水蒸気を吸う
つまり、電子たばこと加熱式たばこは、吸っている本人の健康や環境に配慮できる点は似ていますが、電子たばこの害は、加熱式たばこの害とイコールではありません。
日本国内で流通している高温加熱型の加熱式たばこは「iQOS」「glo」「Ploom S」の3種類で、喫味が紙巻きたばこに近くて、300°近くまで加熱するにゃ
だから、タールは限りなく少ないけどゼロじゃないし、燃やすから普通に臭いにゃw
よりベイプに近いのはJTの「Ploom TECH」や「Ploom TECH Plus」ぴょん
【関連】プルーム・テック(Ploom TECH)実機レビュー・概要・評価・感想|喫味より周囲への配慮を重視したスタイリッシュモデル
【関連】プルーム・テック・プラス(Ploom TECH+)実機レビュー・概要・評価・感想|蒸気量・吸いごたえ・機能面がアップした次世代プロダクト
紙巻きたばこよりは(多分)害が少ない
海外ではリキッド内にTHC(は別に悪ではないですが知らない人によるODの懸念)や不純物の混入などもあるので、健康被害に躍起になる気持ちもわからないではないんです。
ベイプ含めて正規販売されてない輸入品は正直、健康被害が出ようが、気管支炎になろうが、その後どうなろうが自己責任にゃw
周りに迷惑をかけないことは大前提にゃ〜
しかし、日本の多くの嫌煙家や科学者が、やたらと「危ない」とか、「紙巻きたばこと変わらない」なんて言っても正直信ぴょう性には欠けますし、単に“嫌いだから粗探ししている”に過ぎないと思っています。
理由は単純で、ニコ入りリキッドは薬事法の絡みで正規には販売されていないからです。
そしてもうひとつ付け加えると、国内で販売されている製品に関しては、かなり細かく調査・試験(実験)を行なっているため、“比較的安全”と言えるからです。
下図は、2018年11月のJTによる「プルーム・テック使用時の体内に取り込まれる健康懸念 物質量(曝露量)の低減について」という資料の一部です。
photo by プルーム・テック使用時の体内に取り込まれる健康懸念 物質量(曝露量)の低減について
画像を見れば、体内に取り込まれる健康懸念物質量が、禁煙者と変わらないぐらい減っているのがわかると思います。
上のリンク先はPDFファイルになってるから、もう少し内容知りたいとか、詳しくみてみたい人は覗いてみるぴょん
一方的な見解は信じがたい
安全性は“おそらく”高いと言えそうな、電子たばこのひとつとの加熱式たばこ。
ですが、先ほども言ったように、吸わないに越したことはないのは間違い無いです。
また、JTの公式サイトや上記のような冊子などに、必ずと言っていいほど、こういった記載があります。
健康懸念物質を99%カット、90%カット」の表現は、本製品の健康に及ぼす悪影響が他製品と比べて小さいことを意味するものではありません。
※JT Rethink PROJECT冊子より引用
これは裏を返せば“100%害がある”ことを示唆しています。
JTに限らず、このように「紙巻きタバコと比べ何%カット」などと、安全をアピールするメーカーが多いですが、実際のところどの程度の健康被害があるのかはわかりません。
何十年か先には、科学的な見地による加熱式たばこの健康被害がさらに明らかになっていくはずです。(喫煙大国の日本は隠蔽しそうですけどw)
2年ぶりに喫煙して感じたニコチン中毒
安全面や危険性については、前述の通りで、少なくとも日本国内に流通している製品は、嫌煙家が騒ぎ立てるほどの健康懸念はないと思っています。
ただ、今回ある意味不可抗力(完全に自分の意思ですがw)で喫煙を再開してみて、改めて感じたニコチンの力。
その辺りを科学的な見地からではなく、完全な肌感で論じて行きたいと思います。
少し重複してる部分はあるけど、下記記事でもうちょっと詳しく解説してるぴょん
【関連】2年間禁煙して喫煙した時の感想|一度でも吸ったら後戻り?禁煙に成功していれば禁煙再開できる? - Smoking Kills
ヤニクラが凄い
大声では言えませんが、小学生の頃にイキって初めて吸った頃を思い出しましたw
低温加熱型のプルーム・テック・プラスに限ったことですが、本デバイス(ベイパー)は、キック感も強く、連続吸いが可能なため、ガンガン吸うことができます。
喫煙者なら人によって経験あると思いますが、たばこに慣れていない状態とか、体調があまり良くない状態でバカスカ吸うと吐き気をもよおしたりします。
まさにソレと同じ状況で、
「久しぶりに吸った〜ウマァ〜www」
ということは一切なく(久々でちょっと楽しかったですけど)、ただただクラクラしました。
吐き気をもよおす
上記に付随しますが、吸いやすい=(紙巻きたばこ以上の)連続吸いになり、最終的にOD(オーバードーズ)です。
たばこに果たしてODという言葉が当たるのかは不明ですが、私は国内で嗜好品とされている酒やたばこもドラッグの一種として認識しています。
当然、薬局で売られている市販薬や、処方箋でも依存している人のODはよくあることですしね。
と、話が逸れましたが、初めて吸った時のようにヤニクラと合わせてかなりの吐き気をもよおしました。
これが地味に長くキツい症状で、たばこごときで本気で嘔吐するところでした。
たばこ(ニコチン)依存は百害あって一利なし
今回改めて感じましたが、「よくこんなの吸ってたな」というのが率直な感想です。
紙巻きたばこではなく、加熱式たばこ(高温加熱型・低温加熱型全24銘柄)のテイスティングをししてみて、改めて思うことは、たばこは全くもって吸う価値はないです。
貧乏性なので全部吸いきってますが、後半は完全に惰性で、なんとなく“あるから吸っている”という状態。
そして、特に感じたのは、レギュラーたばこのマズさです。※レギュラーフレーバーラインのたばこスティックやたばこカプセルの意
元々フレーバーのついたシャグ(手巻き)愛好家だったのもありますが、フレーバーありき&メンソールならまだ吸えるものの、口の中がイガイガして、吸えたものではありませんでした。
こうして禁煙→喫煙再開を経ての感想は、定説となっている通り、たばこは百害あって一利なしです。
依存は心の問題だから物理的に断てば辞められる
2年の禁煙生活を経て強く思うのは、
「辞めるときは気合いでスパッと辞める」以上!
です。
禁煙に関しては根性論至上主義
元も子もないですが、依存(脱却)に関しては根性論が地味に大きいと思っています。
周りの禁煙失敗者(私も含まれるのかもしれませんけどねw)をみていると、何かと言い訳をして、本気で辞めようとは思っていない人の方が圧倒的に多いです。
逃げ道をなくすためにも、灰皿やライター、その他喫煙具を捨てろなんてアドバイスも見かけますが、おそらく無意味です。
なぜなら、たばこは国が認めた嗜好品。コンビニ他スーパーや自販機などどこでも買えてしまうからです。
禁煙外来?ニコチンパッチ?そんな物要りません。
必要なのは辞める覚悟と気合いですw
日本は禁煙者に対する誘惑が多い
とはいえ、日本は禁煙者にあまり優しくない環境ともいえます。
先述の通り、コンビニのレジ周りは、たばこ関連の新商品が常に並び、これでもかとニコチンであふれています。
受動喫煙防止条例が施行されるにあたり、屋内での喫煙はだいぶ制限されているものの、100平米以下の店舗や個人経営などの小規模店舗であれば、実質喫煙可能です。
photo by 受動喫煙対策|厚生労働省
つまり、日本全国どこに住んでいても、簡単に手に入る上に未だ飲み会の多い日本社会において、喫煙の誘惑が多いのは事実。それに打ち勝つためには“我慢”する以外ないんです。
まとめ
当ブログは、禁煙チャレンジブログ。
どちらかというと、禁煙をすすめる内容でありながら、機会があれば私は全然吸います。
以前から何度か言っていますが、私は“断煙”してるだけで、いつでも吸えるというスタンスでいるからです。
と言っても、今回のように(別サイトにて、レビュー用にプルーム・テック商品の全銘柄のテイスティングを敢行)必要にかられれば吸うぐらいのノリなので、嫌煙者やがっつり禁煙してる方からすれば「フザケンナ」と言われてしまうかもしれません。
ただ、2年近く禁煙してきたからか、レビュー用サンプルが無くなってからは一切吸ってませんし、“吸い魔”も皆無です。(ごめんなさい吸い魔皆無はちょっと言い過ぎましたが我慢は余裕ですw)
というか、在庫が無くなってからも、何の問題もなく禁煙再開できましたし、もう数ヶ月経ちますが、全く吸いたくありませんw
もしあたなが、「禁煙したいな」と少しでも思っているなら、とりあえず辞めてみましょう。
やってみて無理そうならやめればいいだけですし、続いたら続いたでメリットは大きいです。
禁煙が辛いのは最初だけ。そこに打ち勝てば案外余裕で禁煙できますよw